言語教育でよく言われるScaffolding(足場掛け)とは, 学習者が自力で到達できない目標地点へ支援者がサポートをすることによって到達させるという概念で, Brunerが提唱しました。
学習者は, 自力では青の円までしか目標を到達できません。
しかしその学習者よりも知識がある支援者の助けがあれば, 赤の円まで目標を達成することができます。
そうすると次第に, 支援者が必要だった赤の円まで学習者が自力で到達できるようになります。
支援者がいれば, こうして学習者は少しづつ自力で到達できる範囲が広がっていきます。(=成長)
わざと「支援者」という言葉を使いましたが, この「支援者」は必ずしも教師である必要はありません。学習者よりも知識や技能がある人なら「支援者」になれます。
なので授業の中で, 先に問題を解き終わった生徒を先生役にして, ほかの生徒のサポートをさせるのは理にかなった方法です。
また、自力では青の円までしか成長できないと書きましたが、容量のいい学習者は、インターネットや本で調べて知識を増やしていくことができます。これもある種、インターネットや本を「支援者」として利用し、自己の能力を高めている構図です。
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